人の心を科学的に研究する心理学
心理学は人の心を学術的に分析するための学問であり、科学的な研究を行うのが特徴です。星占いや魔術などは古い時代の心理学と称されることもありますが、これらのまじないや迷信が過去の知識や情報に基づいた当てずっぽうな予想なのに対し、現代の心理学は科学と数学という、客観的な分野での研究に基づいたシミュレーションです。形を持たない人の心を文章化、数式化することによって思考や行動のパターンを読み取ると共に、心と体の関係を明確にする目的もあります。心理学は精神医学との共通点が多く、心身の健康管理を適切に行うためには不可欠な研究分野と言っても過言ではありません。
心理学を学ぶ方法や求められる姿勢について
心理学を学ぶには他の学問と同様、専門の教育機関に籍を置くのがもっとも効果的です。心は実体がないうえ、絶対的な正解や誤りが存在しません。人それぞれという言葉が示す通り、人の数だけ答えがある分野でもあります。その一方でどのような人にも共通するポイントがあるのも事実であり、心理学はその共通ポイントを客観的な視点で見い出し、そこからその人の思考パターンや精神性を読み解く学問と言えるでしょう。心理学の研究に関する書籍や論文を比較する他、実際に多くの人と接するのも効果的な勉強の方法です。しかし心理学はその性質上、他人のプライバシーに深く関与しやすい学問でもあります。自分にはその気がなくても相手のプライバシーを侵害する可能性は否定できません。無用なトラブルを避けるためにも相手への礼儀や敬意を忘れず、真摯な姿勢で研究に臨むことが重要になります。
心理学の大学は、産業カウンセラーや臨床心理士など卒業後に心理職を目指す人はもちろん、仕事の中の様々な場面で心理学の知識を役立てたい人にも向いています。